学歴社会というイメージが強化

2011.06.27

教育社会学者は、実際に学歴社会があったかどうかには懐疑的な立場であるが、学歴社会批判のおかげで、学歴社会というイメージが強化され、人々をかえって学歴獲得競争に向かわせたという考察をしている。もし、世襲社会のほうが批判されていたら、親も子も、日本は世襲社会なのだと思って、そんなにがつがつと子どもを勉強させなかったかもしれない。いずれにせよ、バブルの崩壊や実力主義の掛け声のもと、東大卒でもリストラを食らう現実を目の前にして、学歴社会という幻想やイメージさえ崩れ去ってしまった。階層の逆転を狙って、子どもに思い切り勉強させるという、これまでの日本の価値観は崩れ(実際はかなり前から崩れていたようだが)、貧しい家庭や親が低学歴の家庭ほど、親の希望も子どもの意欲も乏しく、勉強時間も短くなっているのだ。