話すときにも通じやすい英語らしい英語

2011.08.12

日本語特有の表現を、どうかみくだく。英語上達の近道は、もってまかったむずかしい言い方をせず、聴いておぼえた耳になじみのある動詞を積極的に使うことです。とにかく、英語を話したり、英文を書いたりするときは、辞書からの訳語を安易に使わずに、できるだけ自分の知っているやさしい単語で文章を組み立てていくように、ふだんから習慣づけていくことです。とくに慣用表現は、それをそのまま直訳しないよう注意することがたいせつです。たとえば、日本語には「黒山の人だかり」とか、「目の色を変えて驚く」といった慣用表現がありますが、これを、そのとおりに英語に移し換えようとしても、それは無理というものです。たしかに、文法的には、「黒い山のように見える、大勢の群集」とか、「目の色が変わってしまうほど、驚く」といった言い方はできます。しかし、わざわざそんなことを言っても、英語圏の人間には、何のことかピンとこないのです。そもそも、黒山の人だかりという表現は、髪の毛の黒い、日本人のあいだだけで通じる表現です。金、黒、赤、茶色など、さまざまな髪の毛の色がいりまじったアメリカ人には、黒い髪の毛の頭がたくさん集まった様子など、イメージできません。しかし、「黒山の人だかり」という日本語の慣用的表現も、ちょっとその状態を想像してみれば、英語にするのはじつに簡単なはずです。つまりlargecrowdofpeopleでいいのです。「黒山」という喩えにとらわれて、無理にそれを英語の表現に移し換えようとしても、結局は珍妙な英語になってしまうでしょう。