自動車教習所は日本海を目の前に、中国山地を背にする雄大な自然の中にあります。二十万平方メートルある敷地には、教習コースをはじめ、遠方からくる人のための宿泊施設(八棟)や娯楽施設などが備えてあり、ここを私たちは「Mランド」と呼んでいます。「Mランド」とは「自動車教習所のランド(土地)である」というよりは、「心(mental)を学ぶランド」という意味です。ゲストを指導させていただくインストラクターは八十七名、車両台数は二百台を備え、全車種の運転免許取得に対応しています。また、コンピュータ管理による画面タッチ式配車や、最新のAVシステムを活用した教習など、次世代のドライビングスクールのあり方を長年追求してきました。Mランドを歩くと、あちこちから挨拶が聞こえます。ゲストも社員も、すれ違った人たちはみな、笑顔で挨拶を交わし合うのです。「いまどきの若者は挨拶もロクにできない」と思っている人が自動車教習所を訪れたら、彼らの明るい笑顔を見てびっくりされることと思います。早朝、教習が始まる前、若者たちが掃除に励む姿を見かけます。トイレ掃除をしている人もいれば、校内の草むしりをしている人もいます。ホースとブラシを持って、熱心に教習車を洗っている人もいます。彼らはMランド名物、清掃ボランティアの人たちです。茶髪や耳にピアスをつけた若者が、朝早くから熱心に掃除する。これも「いまどきの若者は……」と思っている人には、不思議な光景でしょう。教習コースにはたくさんの樹木が植えられていて、これも自慢の一つです。四輪車コース・二輪車専用コース、併せて約五十種類、三百本の木が植えられています。木々の合間からは小鳥のさえずりが聞こえ、教習コースというより、さながら郊外の広々とした道路といったイメージです。歩道脇の看板を見て、驚く人もいるかもしれません。「山頭火ふまれてたんぽぽひらいてたんぽぽ」「ぽい捨て恥ずかしいあなた自身が知っている」こんな、ゲストの「心」に訴える言葉が、いろいろ書かれています。教習の行き帰りや、ふらっと散歩するとき、この看板に目を止め、美しい心を思い出してほしい。そんな気持ちを込めて立てました。
[参考情報]
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