98年度の生産台数996万台は、ピーク時から約26%の減少となる。自動車メーカー各社とも人員の削減などは進めてきたが、設備能力の調整は95年に日産が座間工場を閉鎖したほかは、ほとんで手つかずだった。単純に言えば、今後も需要が98年度並みならトヨタ分の設備が余る計算となる。だが、自動車の余剰生産能力を抱えているのは、日本だけではない。「西ヨーロッパと東ヨーロッパを合わせて700万台強の生産能力が過剰になっており、EC市場統合のなかで大問題である」。ダイムラーやVWなど欧州メーカーからは早くからこんな声があがり、結果的に世界的な自動車再編の口火が切って落とされた。世界全体では、約2000万台の供給過剰体制にあると言われている。すでに韓国では、生産過剰と経済の低迷から自動車メーカー再編集約化が断行された。ダイムラーとクライスラーの合併、フォードのボルボ乗用車部門買収、日産・ルノー連合などの国境を越えた再編が進んでいるのは、車種を補完したうえで互いの販路を確保することに狙いの1つがある。日本車もこうした世界規模での再編競争に身を投じていくのか。それとも独力で生き残るため生産能力の解消に取り組むのか、その需給ギャップ対応は大きなテーマとなっている。
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